
| ◆LOOKS・・・ | |||||||||||||
| MS2000の魅力はそのサウンドは勿論の事、そのアナログシンセそのままのデザインがとても魅惑的であります。この「外観」はサウンド・メイクに直結するインターフェイスという意味だけでなく、「触る事の快感」を呼び起こしてくれる非常に大きなファクターだと思います。 まずはそのMS2000の外観を見て行きましょう。 |
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MS2000を最初に見た瞬間、「あ、これはMONO/POLYだ」 と感じたのですが、木製のサイド・パネル、ノブの配置、楔形の筐体、同じ44鍵サイズと言った事から、やはり非常に似てますね・笑。本体の大きさも良く似ています。こうやって並べてみるとますます、似てるなぁ、って感じです。カラーリングも同じ様な傾向にありますがMS2000はどちらかと言えば深いグリーン系。MONO/POLYはディープブルー。なんだか兄弟みたいな雰囲気ですねぇ。いつか2台並べてステージで使ってみたいです。 | |||||||||||
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これがパネル面。大まかに、左から右へ信号の流れるように各セクションが配置されています。パネル左にエディット用のノブ等を、右にプログラムセレクトセクションが置かれていますが、ここでは+/-キーで順番に呼び出すようになっています。下の方に配置されている、四角い16個のボタンでは直接音色プログラムを呼び出せるようになっていて、この辺りはTRIDENTのパネルデザインにそっくりですね。この四角ボタンはMOD SEQENCE時の1ステップに対応していて、MOD SEQENCE再生時にチカチカ光って、うーん、とってもテクノ(^^)そのボタンの上のノブは1ステップのバリューと、フィルター、アンプそれぞれのEGのエディットノブを兼ねています。ほとんどのパラメータがノブによってエディット可能なのですが、中にはこのように複数のパラメータを受け持っているノブもあります。 | ||||||||||||
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MS2000に採用されているノブはプラスティックで小振りの物になっています。Electribeシリーズのノブが1.3cm、MS2000は8mmですから、かなり小さいですね。個人的にはElectribeシリーズのラバー素材のノブがホールディングも触った感触も好きだったので、同じようなものにして欲しかった所です。エディット感はまさにElectribeシリーズそれと同じで、オリジナルバリューを示すランプも同じように採用されているのが、なかなか良いです。ノブを回した感じも適度にウエットで良く作り込まれている感じがします。この多くのノブが「シンセサイザー感」を高めてくれてて、ユーザーを完全にアナログシンセワールドに取り込んでしまう魔力がありますねぇ。オールドシンセファンはもう涙モノです・笑。 | ||||||||||||
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ホイールは2本。表面がギザギザになっているタイプで、MONO/POLYと同じタイプです。POLY-6なんかも同じだったような記憶が有ります。MONO/POLYではベンドホイールがバネ式でなくて戻らなかった(これはこれで好きです。指先の微妙な加減が直にベンドに反映されて、独特の奏法を生み出す結果になりました)のですが、MS2000ではバネ式になっています。かなり強力なバネで、ビヨヨーンといった感じで戻って来ます。バネが重過ぎて微妙な動きが難しいかも知れません。隣のモジュレーション・ホイールと同時に使って、「ベンドしながらモジュレーション」というのがバネ式だとしんどいのですが・・・。モジュレーション・ホイールはまぁ、普通の、です^^;どちらにしてもホールディングは良いです。2つのホイールの間隔もナイス。ホイールの上下に切ってある溝もにくい心配りです。 | ||||||||||||
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ステージ映えするシンセの条件としてバックパネルの美しさが上げられると思います(そうでもないか^^;)。写真では見えませんが、パネルの右側にMS2000のロゴ、左にKORGのロゴが書かれていて、深いグリーンに白抜きでこれもまたとてもカッコ良いです。さすがにMONO/POLYみたいに放熱の穴は開いていませんので、シンプル、というか、ミニマリズム的なセンスも感じることが出来るデザインです。シンプル過ぎてスタンドに設置した時に寂しい感じがするかも・笑。ちなみにバックパネルで一番好きなのはProphet-5です。あの存在感はないかも知れませんけど、MS2000全体から感じる「軽やかさ」という面から言えば、実に良く出来たデザインだと思います。 | ||||||||||||
| 「シンセサイザー面食い党」のわたくしとしましては、MS2000のルックスはとても美しく、それだけで欲しくなってしまった程魅力的なデザインが施されています。楽器を弾くというのは、機能だけでは計れないものがある、というのが持論なのですが、MS2000はその点においても満足の行くシンセだと思います。エディットするのが面倒くさいなー、ってのはどうも音楽的で無いような気がするのですが、MS2000は、「エイヤっ!!!」と音が取出せるマシンで、楽器を触っているという実感がありますね。 | |||||||||||||
| ◆SOUNDS・・・ | |||||||||||||
| MS2000には大きく分けて、4音ポリのシンセ、ボコーダー、MOD
SEQUENCEの3つの機能が集約されています。それぞれ古いアナログマシンの機能をより現代的にブラッシュ・アップしたものだと言えます。 ここではMS2000の3大機能を触ってみた印象をざっと書いてみたいと思います。 |
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| SYNTHE.PROGRAM シンセ・プログラムではノコギリ波・パルス波・三角波・サイン波・ホワイトノイズと言った古典的なものから、声に似たVOX WAVE、倍音加算方式のDWGSという数多くの波形から選択可能で、アナログ的な音は当然としてかつて主流だったPCMシンセ的な音まで作る事ができます。これは僕も実際に使ってみるまで知らなかった部分で、「ライヴでエレピの音が欲しくなったら別にモジュール持っていかなあかんなー」と思ってたのですが、これ一台で済みそうです。ま、4音ポリなのでいわゆるジャズっぽいテンションいっぱいのバッキングなんかにはちょっと無理があるかも知れません(コードの音数を整理すればいいのですが)。一番驚き、面白かったのがEndlessという波形で、これはあの「無限上昇音」が作れる波形なんですね。ノコギリ波を選択したLFOで一番スピードを遅くしてプラス方向にモジュレートすると・・・・おおYMO「LOOM」の世界が目の前に!解ってるなぁ 笑。マイナス方向にモジュレートすると、「無限下降音」に。かつてのYMOのステージで使われ「奈落の底に落ちて行くみたいだからやめた」と松武秀樹先生に言われたアレです。この辺りからもMS2000という楽器がどこを狙って作られたかが良く解ると思います。フィルターもLPF、BPF、HPFから選択でき、しかもLPFは、-12dbと-24dbから選択出来るという昔のシンセ・マニアも納得の仕様となっています。またバーチャル・パッチというのもあって、これはEG、LFO、ベロシティ、キーボード・トラック等をモジュレーション・ソースとして、ピッチ、パン、フィルター・カット・オフ、LFO2をモジュレートする機能で、4つのパッチを自由に組み合わせる事が出来ます。これはノイズ・レベルまでモジュレート出来るのでモーフィング(おおちょっと懐かしいぞ、この言葉)的な音作りも出来ますね。 EGもヴィンデージ・シンセのそれを踏襲した、ADSR方式。僕は頭が悪いので、バブリーなPCMシンセ全盛期に流行った、DECAYのポイントがたくさんあったり、セカンド・リリースやらの豊富な(笑)パラメータがあったEGではほとんど思うように音変化が得られなかったんですね。「モード切替でADSR方式に変われば良いのになー」等とも思った位ですので、このシンプルなEGは大歓迎です。LFOも波形が選べるし、なによりこのモジュレーション・スピードの早さには驚きました。スピード・ノブを右に回し切った時あまりの早さにLFOが掛かっている事すらも解らなかったほどです。こんなに早いのが必要かな、とも思えるほどの過剰な早さです(笑)。このシンセ・プログラムには、アルペジエーターも搭載されており、外部入力端子、前述のバーチャル・パッチ機能も合わせると、 MONO/POLY+MS-20、あるいは、4音ポリのPSシリーズ(なんだそりゃ)と言った感じでしょうか。MIDIクロックに同期可能なディレイやフランジャー/コーラス、フェイザー、EQといったエフェクターも内蔵されてます。 |
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MS−20 |
PS−3200 |
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| VOCORDER PROGRAM ヴォコーダー機能については、僕がこれまでアナログのヴォコーダーを所有した事がなく、僕が仕事をし始めた頃には完全に死滅した存在で、スタジオでも出会う事がなかったので、KORG VC-10やROLAND VP-330と比べる事は出来ないのですが、YMOやクラフトワークの曲で聴けるボコーダーサウンドと比較して印象を書きたいと思います。そうそう、その昔ある音楽雑誌の売ります買いますのコーナーでVC-10が3万円で売りに出されてたのですが、タッチの差で他の人に買われてしまい悔しかったのを思い出しました。MS2000に工場出荷時にプリセットされてるヴォコーダープログラムは個性的なものが多いのですが、オーソドックスなヴォコーダー・サウンドはイニシャライズすれば簡単に手に入ります(笑)。ZOOM1201というマルチエフェクターを持っていてその中にもヴォコーダーは入っているのですが、それよりもずっと太い感じがします。80年代に聴いた「あの音」がします。これにエフェクト・セクションのコーラスとディレイを軽る掛けるとYMOになれます(笑)。また16基のフィルターのそれぞれにパン・レベルの設定が出来たりして個性的なヴォコーダー・サウンドを得る事も可能です。波形はもちろんOSCセクションに用意されている波形全てが選択可能で、かなり面白い音が作り込めます。外部入力からの信号も使えるので色々な実験ができそうです。 ここはVC-10、ですね。 |
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| VC-10 | |||||||||||||
| MS2000ヴォコーダーと相性の良いマイクは??(2003.7.19) | |||||||||||||
| MOD SEQENCE MOD SEQENCEは、ステップ・シーケンサーのようなもので、それぞれのステップ=一音に対して、時間軸に沿って変化を与える機能で、前身のEA-1等にも搭載されていました。これが最大16ステップ×3段あって、一段づつ、パネル上の全てのパラメーター、ピッチ、レングスを割り当てる事が出来て、非常に複雑な音色変化を持った音を作る事が可能なのです。まだまだ研究不足なのですが、プリセットには派手な変化をするパーカッシブなシーケンス音だけではなくて、ストリングス的なパッドにコーラスでは得られない壮大な広がりや微妙な音変化を与えているプログラムもあって、飛び道具的な使い方だけではなくデリケートな音作りにも活躍しそうです。これにアルペジエーターを加えてディレイを掛けて・・・ああ、めくるめくシンセ・ワールドが・・・・。ここはやはりSQ-10でしょうね。 |
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| SQ-10 | |||||||||||||
とまぁMS2000の3大機能の印象を書きましたが、やはり老舗のシンセ・メーカーだけあって、名機の良い所をギュッと一台に凝縮したようなマシンだな、という感じです。いじってると「ああシンセってこうだよな」と思わせる、オールド・マニアには懐かしく、若いユーザーには新鮮な感覚を与えるマシンです。10程前、シンセはFM・PCM等の複数の音源方式を併せ持ち、その上シーケンサー、マルチ・エフェクター、マスターキーボード等の機能を一台に突っ込み、まさにモンスター化していました。それは「これさえあれば曲作りが完結できる」というシンセ開発者そしてなによりユーザーの夢を具現化したものだったに違いはないと思います。プリセットを聴くと、クラシカルなピアノからアブストラクトなアンビエント・ノイズまであらゆる音が用意され、それはまさに全てのジャンルのユーザーを満足させなければならない、といった「意識」が具現化した音達に見えます。言い換えるなら欲望の最大公約数的な音。しかし、公約数化される前の欲望にランダムなバラツキがある以上、そこからこぼれ落ちてしまうものがどうしても存在してしまうのです。つまり「何でも出来なくていい。やりたいことが簡単に出来るものが欲しい」と言った欲望です。その欲望をすくい上げたマシンのひとつがMS2000なのではないでしょうか。「これしか出来ない。けど、これにしか出来ない」そんなシンセサイザー(おお、フルで書くとさらにアナログちっくね)だと思います。 忘れてましたが、MS2000の大きな魅力。 軽い!!!(7.1kg=TRITONの半分!) |
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| MS2000 SPECIFICATIONS ■音源システム:アナログモデリング・シンセス・システム ■シンセ・プログラム:マルチティンバー数=最大2(Split/Dual時)4ボイス、2オシレータ+ノイズ・ジェネレータ、EG×2、LFO×2、バーチャル・パッチ×4、MODシーケンス(最大16ステップ×3) ■ヴォコーダー・プログラム:4ボイス、1オシレーター、EG×2、LFO×2、16チャンネル・ボコーダー、各チャンネルレベル/パン可変、フォルマント・シフト機能 ■プログラム数:128プログラム ■エフェクター部:モジュレーション・エフェクト(3タイプ)、ディレイ(3タイプ)、イコライザー ■アルペジエイター:6タイプ ■鍵盤部:44鍵 ■インプット:AUDIO IN 1、AUDIO IN 2(MIC/LINEスイッチ付き) ■アウトプット:L/MONO、R端子、Headphones ■コントロール・インプット:アサイナブル(SWITCH、PEDAL) ■MIDI:IN、OUT、THRU ■ディスプレイ:16文字×2行LCD(バックライト付き) |
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